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IKEAが使われない理由

前回の続きになりますが、多くの施工会社でリフォームやリノベーションする際に「IKEA製品があまり使われない理由」をいくつかご紹介します。

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1.デザインセンスが「正直、分からない」

施工会社はいまでも男性が中心です。そんな現場の男性たちの中に「IKEAなどのインテリアに興味があるんです」というスタッフはあまりいない気がします。

IKEAの製品ラインナップは膨大で、しかもネットでは分かりにくいので、リフォームなどで使用するためには日頃から店舗で商品に触れ、その使い方を「頭の中でシミュレーション」しておく必要があります。それにインテリア雑誌やファッション雑誌なども見ながら、いまの生活者に受け入れられやすいデザインを探る努力も必要…ですが、なかなか現場中心の会社だとそこまで追いつかず、大手メーカーの営業さんから提案される「これが受けてますよ」という売り手側の情報を中心に進むことになります。

こういう状況からは、なかなか「感度の高い」デザインは出てきません。だから、多くの「フルリノベーションしました!」として売り出される物件は、一昔前の「夜のお店」みたいだったり、豪華な「ホテルの一室」みたいだったりするのかな…と思います。

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2.国内メーカーとサイズが異なる

これは「IKEA製品が海外基準なので、サイズが大き過ぎる」という意味ではありません。リフォームする際に困るのは「基本的なサイズ感が国内メーカーと異なる」からなんです。

具体的に言うと、日本の住宅設備はいまでも「たたみ」などのサイズをベースに作られています。一寸、一尺という言葉をご存知の方も多いと思うのですが、そういう「和」のサイズをベースに作られているため、海外仕様の「幅200センチ、奥行き70センチ、高さ200センチ」などのクローゼットを「元・押し入れ部分」に入れようとしても、他のモジュール(部品)とサイズが合わないんです。

日本だと90センチ、120センチ、180センチ辺りがよく見る表示ですが、IKEAではいろいろなサイズを見かけます。そこで「ビッタリ」とはめる必要があるクローゼットや照明レール、カーテンなどを使用する場合、施工前の段階で十分にサイズを検討し、必要に応じて加工しなければいけません。サイズ感が異なると、こういうちょっとした点が「面倒」なんです。

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3.造作に手間がかかる

IKEA製品を買われたことがある方でしたらご存知ですよね。IKEAの製品、作るのが結構大変なんです(笑)

大手資材メーカーの商品でも分解されて届くことはありますが、現場の職人さんたちも慣れているのでスムーズに作ってくれます。一方で手間がかかるお風呂やキッチン、建具などの場合、搬入から設置、調整などもメーカーさんが対応してくれることも多いんです。ですので、IKEAのような英語とイラストのマニュアルを元に「造作する」ことに現場の職人さんたちは慣れていません。しかも、IKEA製品は専門の機器や電動工具などの使用を前提としていないので、プロにとっては意外と作りにくいんです。

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4.製品の品質に不安がある

IKEAの製品は食器やおもちゃ、クッションなどの小物から、作り付けの収納や洗面機器までさまざまです。生活雑貨や家具などはいいのですが、作り付けされる製品を使用する際、施工会社は「十年単位で安定的に使えるか」を第一に考えます。特に日本メーカーはデザインがいまいちでも耐久性はバッチリなので、そういう基準に慣れた職人たちは「IKEAの製品は作りが甘いな」と感じるのも事実です。

実際、IKEA発祥の北欧では「家具は定期的にメンテナンスすること」が前提ですし、「壊れたらパパがDIYで直す」のも当然です。そういう文化を背景とした製品と、日本のように「壊れない」ことを前提とした社会では、耐久性や製造クオリティが異なるのは当然です。

IKEA製品の値段を考えると「コスト対バリュー」はとても高いと思います。おもちゃのクオリティとキッチンのクオリティで「差」があるのは当然ですよね。リフォームで使用される住宅機器の場合、施工側が個々の商品に即した適切なアドバイスをして、ユーザーが定期的なメンテナンスをすれば問題ないと思います。

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5.施工業者が「儲からない」

たぶん、一番の理由はこれです(笑)

「手間がかかる」割に「儲からない」んです。

多くの日本の建築資材メーカーは「問屋さん」を通じて商品を販売しています。ですので、メーカーのショールームでスタッフに「実売はいくらですか?」と聞いても答えてくれません。実際の商品価格はメーカーと問屋と施工会社の力関係で決まるんです。ですので、一般的には大手の方が安いし、どうかすると価格.comやヤフオクの方がもっともっと安い…ということになります。

で、このビジネスの特性として「お客さんへ提示する価格と実際の納入価格の差=利益」という仕組みがあります。もちろん、スーパやコンビニでも同様なのですが、こちらは流通同士で激しく価格競争があっているので、消費者にとって「正しい競争原理」が働いています。しかし、あまり「比較」や「競合」をされることがないリフォーム業界の場合、提案した施工会社の「言い値」になることが多いので、そこに結構な利益が載っている場合もあります。

さらに「分かりにくい仕組み」として、メーカーからインセンティブ(販売奨励金)が施工会社に渡されたりするんです。つまり「メーカーが売って欲しい商品を一定数売ってくれた場合、別途お金を渡す仕組み」です。携帯電話会社と同じ発想ですね。

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リフォームやリノベーションする際に「IKEAを使うこと」を条件にされる方はおられないと思いますが、必要に応じて魅力的な製品を使用することで、デザインの幅を広げたり、価格を安くすることが出来ると思います。いろんなものをルール化せず、自由な発想で暮らしやすいマイホームを作る方が楽しそう・・・ですよね♪

はぴりの!ではお客さまのご希望に沿えると判断した場合、IKEAや無印など他の施工会社があまり利用しない製品もどんどん提案していきます。ぜひお気軽にリフォーム、リノベーションをご相談下さいね。

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