Enjoy at Home vol.18
古家具が似合う
平屋リノベーション
2024.12.02
- photo : Norito Nagatomo
Enjoy at Home vol.18
2024.12.02
これからの暮らしの在り方を先取りした実例をご紹介する Enjoy at Home プロジェクト。今回ご紹介するのは、30代のご夫婦が築約40年の平屋を、古家具が似合うレトロな雰囲気にリノベーションしたお宅です。「生活を一変させてくれた」と話す物件との出会いや、リノベーションのポイントについて話を聞きました。
▲糸島市にある築約40年の平屋をフルリノベーション。
▲収納力のある玄関土間には、お二人の趣味であるキャンプ用品や自転車が並ぶ。
▲出かける時にさっと手に取りたい鞄類は玄関の収納スペースに。DIYで作った棚は足元を少し浮かせているのがこだわりポイント。
▲広々としたリビング&ダイニング。奥にはご主人のワークスペースを設けた。
▲午前中、リビングには窓からやさしい光が差し込んでくる。
▲ガラス扉はピンタレストで見つけたドアのイメージを元に造作。レトロなデザインながら、ソフトクローズ機能が付いている。
▲室内窓は蚤の市で見つけたアンティークの飾り窓を使用。
▲ワークスペースの棚には仕事関連の書類の他、アート写真集も並ぶ。
──
リノベーションでこだわったポイントを教えていただけますか?
ご主人
全体的にレトロな雰囲気の
「古家具が似合う家」を目指しました。
2人とも古い家具や道具が好きなんです。
造作してもらったガラス扉や
蚤の市で見つけた室内窓、
キッチンタイル等がポイントです。
ここにある家具のほとんどは、
この家のテイストに合わせて買いました。
リノベ工事中から頻繁に蚤の市に通って、
好みの古家具を買い集めました。
奥さま
収納スペースはたっぷりと確保しました。
2人の趣味道具(カメラ・キャンプ用品・自転車等)に加えて、
主人がリモートワークをするようになってからは、
家の中がモノで溢れ返って大変でしたが、
今はスッキリと収納できて快適です。
ご主人
リノベ経験者の話を見ると、
「リビングに収納を作らなかったこと」
を後悔している方が結構いたので、
リビングドアの横にも収納スペースを作りました。
ちょっとしたモノを置けて便利だし、
デザイン上のアクセントにもなってくれました。
奥さま
はぴりのさんが提案してくれた
回遊導線もすごく気に入っています。
移動もお掃除もしやすいです。
ご主人
間取りプランを見せてもらった時は、
さすがプロだなって感動しましたね。
ワークスペースは独立した空間にはせず、
リビングとゆるやかに繋げて
お互いの気配が感じられるようにしました。
個室にしたらサボってしまいそうで(笑)
DIYもいろいろやっていて、
可動棚を取り付けたり、
天井の廻り縁も自分で付けています。
▲キッチンは動きやすさを重視して壁付けに。ダイニングスペースを広く確保できるのも壁付けのメリットだ。
▲奥さまお気に入りのキッチンタイル。様々な料理道具を吊るしている。
▲奥さまの趣味部屋として使用している空間。ご夫婦共に写真が趣味で、個展を開いたことも。
▲ウォークインクローゼットから寝室、リビング、すべてが繋がる回遊導線で、ストレスなく宅内を移動できる。
▲寝室や水周りはシンプルに。収納棚や可動棚はご主人のDIY。
──
この物件との出会いについて教えていただけますか?
ご主人
2人とも戸建て派だったので、
家を買おうと思った時にまず頭に浮かんだのは、
「新築の平屋戸建て」でした。でも予算的に
駅から遠い不便な場所になってしまいます。
もともと住んでいた姪浜が便利な場所だったから、
次も同じように便利な場所がいいなと思い、
戸建てを諦めて、姪浜~今宿周辺で
中古マンションを探すことにしました。
でもなかなか理想の物件に出会えませんでした。
そこで一度立ち止まって
「自分たちはどんな暮らしがしたいのか?」
改めて2人で話し合ったんです。
そして最終的に共有したイメージが
「海沿いの道や、素敵な商店街の中を
夫婦で散歩している光景」でした。
「そういう暮らしってワクワクするよね!」って。
奥さま
ずっと利便性を重視して物件を探していたけど、
本当は便利な暮らしがしたいわけじゃなくて、
ワクワクする暮らしがしたかったんだ!
ということに気が付きました。
ご主人
それで対象エリアをもっと広げて、
戸建ても視野に入れて探しているうちに
この物件を見つけました。
築年数が相当経っていたせいか、
土地として売りに出されていたんです。
はぴりのさんに相談すると
「おそらく劣化が激しいと思うので、
ダメもとで見に行ってみましょう」
と言われました。
ところが実際は思った以上に綺麗で、
天井が少し雨漏りしている程度。
鉄骨に錆びもなく木の腐れもない。
筋交いのないリノベしやすい構造で、
少し足を伸ばせば海もあって駅も近い。
はぴりのさんの担当者の方と一緒に
「これはワクワクしますね!」と興奮しました。
奥さま
紆余曲折ありましたけど、
最初に希望していた平屋の戸建てに
辿り着くことが出来ました。
家探しをはじめた時は
便利な場所にこだわって
視野が狭くなっていたけど、
理想の暮らし方に目を向けたことで、
視野も選択肢も広がって本当に良かったです。
▲アート写真集を2人で鑑賞するのが至福の時間。自然と笑顔がこぼれる。
▲蚤の市やアンティークショップで買い集めた古家具や古道具たちが、レトロな空間を形成している。
▲床材はIKUTAのラスティック。色は新色の「チーク」を採用した。
──
この家での暮らしはいかがですか?
奥さま
家事が楽しくなりました。
料理が苦手だったんですけど、
この家で暮らすようになってからは、
よく料理をするようになりました。
この家がそうさせてくれるんです。
近くに道の駅もあるし、
お隣さんが育てた野菜をくれるので、
野菜をよく食べています。
ご主人
「おれたちが葉っぱ食べてるよ!」
と自分でも驚くくらい、
食べるものも生活も
ガラリと変わりましたね。
奥さま
休日の朝は主人とよく散歩をしています。
近所の商店街に朝早くから開いている
素敵なパン屋さんがあるので、
そこでパンを買って公園まで歩いて行き、
2人でのんびりベンチに腰掛けながら、
散歩している犬たちを眺めたりして過ごしています。
ご主人
賃貸の時は「生活している」という感じでしたが、
今は「暮らしている」という風に感じています。
朝起きたら植物たちに水やりをして、
散歩をして、野菜を食べて、
たまに庭で七輪で肉を焼いたりして。
家が素敵だから、この家に合った暮らしを
2人でロールプレイしているような感覚で、
それが本当に楽しいです。
はぴりのスタッフ
「家探しをはじめた時は便利な場所にこだわって視野が狭くなっていたけど、理想の暮らし方に目を向けたことで、視野も選択肢も広がった」という奥さまの言葉が、とても印象的でした。
マイホーム選びは立地だけでなく、築年数、広さ、予算などさまざまな条件を元に進めます。しかし、その条件にマッチする物件に出会えず、悩んでいる方も多くおられます。そんな時は「理想の暮らし方」について話し合い、その条件が「本当に必要かどうか?」を考えてみてはいかがでしょうか?
不動産価格が高騰している時代だからこそ、家探しでもリノベでも「優先順位」を明確にしておくことが大切です。予算を守るために、時には厳しい意見もお伝えするかも知れませんが、お客さまの未来を考えて誠実にサポートさせていただきます。