


近藤
株式会社はぴりの - リノベーション事業部 工務管理課所属。現場の進捗管理・資材調達・品質管理などを担当。

竹内
株式会社はぴりの - 業務管理部所属。管理系部門の業務と共に、広報・マーケティングの担当も兼任。

今回のプロジェクトの舞台は築50年の団地。六本松駅まで徒歩で行ける便利なエリアにある。

施工管理をおこなう、工務管理課 近藤主任。
![]()
竹内
今回のモデルルームは築50年の団地です。
よく団地リノベは難易度が高いと聞きますが、
どういう点が難しいのでしょうか?
![]()
近藤
団地は基本的に壁式構造になっているので、
壊せない壁が多く、築浅のマンションに比べると
レイアウト変更の難易度が上がります。
また、壊せない壁が多いということは、
配管や配線の移設も難しいので
見えない部分の設計難易度もアップします。
あとはエレベーターが無いので、
上層階だと機材の荷上げがちょっと大変ですね。
![]()
竹内
そのような課題に対して、
どう対応しているのでしょうか?
![]()
近藤
壁が壊せないことに関しては、
既存のレイアウトや躯体を活かしながら、
上手にプランニングする必要があります。
例えば今回、LDKの真ん中にある壊せないアーチ型の壁を、
モルタル塗装で空間デザインのアクセントにする予定です。

団地の壁式構造は、柱や梁の代わりに「壁」で建物を支えている。剛性が高く、耐震性に優れているのが特徴だ。
![]()
竹内
団地リノベは難易度が上がる分、
工事費用も高くなるのでしょうか?
![]()
近藤
難しいから工事費用が高くなるということはありません。
ただ団地は築古のものが多く、
一般的に配管や配線の老朽化が進んでいるので、
スケルトン工事が前提となります。
また断熱性も弱いので、断熱工事も推奨しています。
このモデルルームもスケルトンにして、
配管・配線をすべて一新しました。
二重窓を導入して断熱性能もアップさせます。
一方、築浅のマンションであれば
部分的な改修で十分なケースもあるので、
それと比較すると団地リノベのほうが
工事費用は高くなるかもしれません。
そのかわり物件価格は団地のほうがぐっと安くなります。
築50年の団地は配管や配線が老朽化しているため、スケルトンベースの工事が必要となる。
![]()
竹内
はぴりの!は団地リノベの実績が豊富で、
この団地(輝国住宅)だけでも、
今回3件目のリノベーションですよね?
![]()
近藤
そうなんです。
同じ団地内で3件目ともなると構造も把握できていますし、
解体してビックリ!というようなことはさすがに無くなります。
なのでプランニングもしやすく、
工事もスムーズに進められています。
団地はもともとエアコンの穴が少ないので、
管理組合から許可を得たうえで穴開け工事をおこないますが、
そういう時すでに管理組合と信頼関係が出来ているのも、
工務担当として有難いですね。
![]()
竹内
現在、工事は順調に進んでいますが、
こちらのモデルルームの
ポイントを教えてもらえますか?
![]()
近藤
今回は総額2,000万円という予算がテーマなので、
その中の工事予算1,300万円をどのように振り分けるか?
まずはそこから考えました。
当社がリノベーションをする時に
最も大切にしているのは
「安心・安全なマイホームづくり」です。
生活のクオリティに直結する
「見えない設備の更新」や
「二重窓による断熱性の向上」、
「組床による遮音性の向上」などに
まずは予算を割り当てました。
派手さはありませんが、
こういう部分にしっかり取り組むことで、
暮らしの満足度は確実に上がります。
そして残りの予算で、間取りの変更と
オシャレな空間づくりに注力しました。

築古の団地は窓からすきま風が入ってきやすいため、二重窓にして部屋の断熱性をアップさせる予定だ。
![]()
竹内
はぴりのらしく、まずは
「安心・安全」ということですね。
二重窓による断熱は先ほどお聞きしましたが、
「組床」についても教えてもらえますか?
![]()
近藤
組床は、構造体の上に遮音機能付きの金物を置いて、
その上に下地層を造作し、フローリングを貼る工法です。
組床にすることで防音性が上がり、
階下に音が響きにくくなるので、
子育て世代も安心です。
また、床下に配管・配線を通せるようになるのも
組床のメリットです。
組床にすることで天井高は若干低くなりますが、
何事にもメリットとデメリットがあるので、
状況に応じて最適な選択をするのが、
我々プロの役目だと思います。

ボードの下に金属製の足(遮音ゴム付き)が組まれており、その上から床材を貼っていく。

将来のメンテナンスなども考えると、集合住宅では「組床」が好ましい。
![]()
竹内
今回のモデルルームでは、
間取りをあまり変えていませんよね。
それは「壊せない壁」が理由ですか?
![]()
近藤
もちろんそれもありますが、
一番の理由はコストを抑えるためです。
もっと予算があれば、キッチンを移動させたり、
「乾太くん」を付けることも出来ましたが、
今回の最優先事項は工事費用を
1,300万円に収めることです。
費用がかさむ大きな変更はせず、
既存のレイアウトを活かすことにしました。
ただ、団地らしくお部屋は和室中心だったので、
そこは現代の生活にあわせて洋室に変更しています。
あとはすっきりと暮らせるよう、
ウォークインクローゼットもつくります。
解体前の状況。今回は和室をすべて洋室へとリノベーションするが、和室をあえて残すリノベーションも可能。

リノベ後の間取図。リビングと右側の部屋の間には引き戸を設置。
開けっ放しにすることで、ひとつの広い空間としても使えるよう設計した。
![]()
竹内
デザイン面でのこだわり
ポイントを教えてください。
![]()
近藤
フローリングはへリンボーン柄を採用しました。
ラワン合板仕上げの天井や、
壁・玄関・アーチのモルタル塗装も、
お金をかけてこだわった部分です。
LDKを中心にリノベーションらしい空間になると思います。
逆に、キッチンやお風呂などの住宅設備は、
コストダウンのために低価格の商品を選びました。
予算内で「ワクワクできる家」をつくるためには、
こだわる部分とこだわらない部分、
そのメリハリが大事です。

空間の印象を大きく左右する床材にはヘリンボーン柄を採用。

浴槽やトイレなどの住宅設備はコストダウンのために、オーソドックスな商品を選定した。
![]()
竹内
配管・配線の一新、断熱と防音、
生活の質を高める基礎の部分をしっかりやりながら、
同時にオシャレさも追求したマイホームを、
無理のない予算で実現する。
まさに、はぴりの!が創業以来ずっと取り組んできた
「安心・安全なリノベーション」を
体現するモデルルームになりそうですね!
![]()
近藤
私もどんな家が完成するのか楽しみですし、
今回のモデルルームで「団地リノベの魅力と可能性」を、
たくさんの方に感じてもらえたら嬉しいです。