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「新耐震基準なら安心」と言えるのか

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すでにテレビや新聞報道でご存知の方も多いと思うのですが、福岡市東区にある1995年12月に完成したマンション(ベルヴィ香椎六番館)の杭が地盤に届かず、建物が大きく傾いていることが明らかになりました。



※ 2020年5月1日 西日本新聞(朝刊)/画像をクリックすると西日本新聞の記事にリンクします。

※ マンションの名称については、住民が公表したことを受けて記載しています。

 

改めて時系列を記すと、本件は下記のような流れとなっています。

・1995年12月 マンション完成(販売主 : JR九州、若築建設、福岡商事)

・1997年 ひび割れが多いため住民が販売主と協議するも「構造上の問題ではない」と回答される

・2016年 同じ階で10cm近い高低差があることを住民が確認

・2018年 住民が補修工事を求めて福岡地裁に調停申請するも、不成立となる

・2020年1月 住民が自費で民間機関に依頼して杭打ちテストを実施し、地盤(支持層)に届いていないことを確認

・2020年4月 若築建設も調査し、住民側調査と同様の結果を報告。JR九州と福岡商事は「管理組合と対応中で個別の取材に回答を控える」と西日本新聞の取材に回答

 

今回、この物件自体の問題は別にして、中古物件を購入される際に「新耐震基準」であるかどうかを重視されるお客さまや不動産会社が多いことについて考えてみました。

(A) 旧耐震だけど地盤に対して強固であり、管理がしっかりされている物件

(B)新耐震だけどくいが地盤に未達であり、管理が十分ではない物件

極論ですが、上記のような2物件であれば「どちらがベター」なのでしょうか?

 

もちろん、予算さえ気にしなければ「将来も人気が落ちない立地で、なおかつ強固な地盤に立つ新耐震基準の建物で、もちろん日頃からしっかり管理されている物件」がいいことは確かです。

しかし、多くのお客さまは「予算」という制約がある中で、自分らしい暮らしの場を選ばれています。

そうした時に「築年数(耐震基準)」という一つの指標だけで、物件の良し悪しを判断することに「100%の合理性」はあるのでしょうか。

当社の「初めてのマイホーム選び」でもご説明しているように、どんな選択にも100%はありません。それぞれのメリットとデメリットを比較した上で、正しい知識を元に判断する。マイホーム選びの際には、いつも以上に複眼的な視点が必要なことは確かだと思います。

はぴりの!ではマイホーム探しをお手伝いさせて頂く際に、「メリット」だけでなく「デメリット」もお伝えした上で、お客さまの「失敗しないマイホーム選び」をサポートさせて頂きます。

 

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