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【Enjoy at Home 】多様性の時代にマッチした躯体現し

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リノベといえば、躯体現し。と言えるほど人気が高い「構造体」を剥き出しにしたテイストの家ですが、シングルの男性が極限まで「躯体」を生かしたリノベーションに挑戦されました。



かなりカッコよく仕上がっているお宅ですが、実は躯体現しは住む人にとっても、工事する側にとっても難易度が高い現場なんです。

一般的な家では、造作壁と構造体の間に断熱材や電気配線が敷設されています。また、構造体はそもそも「見せない」ことを前提に作られているので、コンクリートは(許容される範囲内で)デコボコだったり、中にはクギや木材が見えていたり、現場管理のために必要な手書き文字が書かれていたりします。

最終的には「造作する壁」で覆うことを前提にしているので、躯体は「キレイじゃなくても良い」、実際のところは「解体してみないと分からない」のが現実なんです。


また、躯体現し工事では配線などを隠す空間がないため、すべての配管などを「見せる前提」で作る必要があります。その分、どうしても手間がかかるので、コストもアップします。つまり「躯体現しだからコストが下がる」というのも、間違った認識なんです。

その上で、もう一つ工事する側にとって気掛かりなのは、躯体の状況が分からないからこそ、お客さまが「思っていたのと違う」という感じられるリスクです。

工事でキレイにすることは簡単なのですが、思っていたような「経年劣化と違う」ということで「ほどよく劣化させて欲しい」と言われても、現実的にはできません。

こういった状態を「味」と感じるか「傷み」と感じるかは、どうしても感覚ベースになります。ですので、工事業者としては「お客さまとの信頼関係」によって、提案できる内容が違ってくる訳です。



今回のお客さまと当社のリノベ担当者は、工事前から十分に「想い」を共有していたからこそ、これだけ振り切った、カッコいい空間が完成したのだと思います。

インダストリアルで、カッコいい空間であることは大前提としつつも、躯体現しは断熱性能や音問題など、一般的なボード仕上げのお宅とは異なる課題が生じます。それでも、それらの点も含めて「お気に入りの空間」となっているはず。

リノベーションの大きな魅力は「自由」であること。お客さまとの信頼関係をしっかりと構築できていたからこそ、多様性の時代にマッチした「オンリーワンのマイホーム」が完成しました。

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