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リノベの流れを見てみよう 〜第二回/水廻り移設編〜

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前回に引き続き、森がS様邸の工事の様子をお伝えします!

【キッチンの移設】

こちらの物件、元々はリビングとキッチンスペースが独立した作りになっていました。たまに「キッチンは完全クローズがいい」と言われる方もおられますが、私たちの感覚だと8割以上の方が「リビングとキッチンは一体感がある配置で使いたい」と言われる気がします。

今回のS様も「できるなら対面に」と言われていました。そこで、販売時の図面だとこのように描かれているクローズタイプのキッチンを…

 

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下記のようにリビングに対して向きを変える配置のご提案をしました!

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フルリノベーションの魅力はなんといっても「好きな間取りに変えられる!」というところにありますが、それでもキッチン(またはお風呂やトイレなどの水廻り)の位置を変える際には「排水位置」について注意が必要なんです。

マンションの排水(多くの場合、キッチンやお風呂などから流れる生活排水とトイレから流る汚水の2種類があります)は、どの設備からも必ず縦管(パイプスペース/設備表上の表記だとPS)に繋ぎこまれています。その縦管はマンション内すべてのお部屋の排水が流れ込む設備なので、いかにリノベーションとは言え移動はできません。

そのため、キッチンを移設する際には「パイプスペースまできちんと水が流れるこう配を確保できるか?」を計算する必要があります。

S様邸は床下部分のふところがある程度確保され、なおかつ新キッチンの位置からパイプスペースまでのこう配を確保出来たので、実際に図面の位置に移設することが出来ました。

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それなら「勾配をつければ、どこにでも移設は大丈夫なんでしょう?」と思われるかもしれませんが、勾配をつけるために必要な床下スペースが確保されていないマンションもかなりあります。そういうマンションで対面キッチンやアイランドキッチンにするためには、逆に「配管のこう配を取るために、床自体を上げる」必要があるため、結果として天井高との差(居住空間)が狭くなる…という問題が出てくるんです。

ですので、プランニングの段階からキッチンやお風呂の移動については、生活全般の中で問題がないか、念入りに確認するようにしています。
と、ここまではS様邸の様子だったのですが、同期のGが担当している高宮のマンション(O様邸)で、配水管移設の難しさを感じさせる事例があったので一緒にご紹介しておきます。

 

【Before】

98349690479

 

【After】

takamiya

 

都心でのお一人(またはお二人)にピッタリな間取りのO様邸ですが、7月末の完工を目指して今週から工事がスタートしています。現場で早速解体を開始したところ、床下配管がコンクリートの中に「埋められている」状態なのが確認されました。

事前の調査では床下にスペースがあるはず…だったのですが、実際にはこのように図面に掲載されていない状態で「埋められている」こともあるんです。

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今回はどうにか全体レイアウトの中でクリア出来たのですが、こういう「実際に開けてみないと分からない」部分はリノベーションの場合どうしても出てきます。

「事前に解体し、チッェックしてから正しい図面と見積りを作りたい」と私たちも思うのですが、中古住宅を購入してリノベーションを行われる場合、実際に新しい所有者の方に所有権が移転してからでなければ(ちょっとした部分であっても)解体することは出来ません。

大切なのは「事前のチッェクは入念に行いつつも、現場では状況に応じて最適な答えを探す」こと。

僕一人ではまだ判断がつきにくい部分もあるのですが、先輩や技術スタッフの協力を得ながら、お客さまのご要望を予算内で叶えられるようこれからも頑張っていきます。

次回も現場の工務をご紹介しますので、お楽しみに!

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