戸建のリノベーションでご相談頂くことも多い「断熱」ですが、実はマンションでもオススメなんです。
日本のマンションは構造上「内断熱」となっており、外壁面はコンクリートやタイルなど熱伝導率の高い素材が使われています。さらに、ヨーロッパなどと違いアルミサッシの使用率が高いこともあり、暑さや寒さが意外と侵入しやすいつくりになっています。
もちろん、ほとんどのマンションで何らかの断熱工事は実施されています。もっとも一般的なのは構造壁と木壁の間にウレタンフォームを発砲した断熱工事ですが、解体後に私たちが現場を見てみると、施工状態に差があるのが現実です。断熱剤が隙間なくしっかりと発砲されていればいいのですが、厚みが均等でなかったり、隅々まで発砲されていないと感じる現場もあります。
※ まれにですが「断熱材自体が入っていない」マンションもあります。
そこで、はぴりの!がスケルトンベースのマンション工事でオススメしているのが「セルロースファイバー」の吹付断熱工事です。
かなり強烈な写真ですが、今回施工させて頂いた現場の解体後の状況です。アルミサッシに結露した水滴が断熱材の隙間に侵入し、そこから腐食が進んだ「実際の様子」です。
築16年のマンションだったのですが、日当たりの良い角部屋ということもあって、結露しやすい環境でした。この状況をご覧になったお客さまとも相談し、今後のためにもセルロースファイバーによる断熱工事を実施させて頂きました。
上記が施工後の写真です。資格を持った職人が丁寧に吹き付けているため、高密度に断熱材が吹付られています。
ご存知の方も多いかもしれませんが、セルロースファイバーは新聞紙などの紙を細かく裁断した木質繊維系の素材です。素材自体に気泡が多いだけでなく、設置時にもわずかな空間ができることで、とても優れた断熱性能を発揮します。その一方で、自然由来のパルプを材料に使うこともあり、他の断熱工事と比べて少しコスト高なのが難点ですが、断熱性能以外にも調湿機能や吸音性も持った優れた素材です。
また、断熱工事に対しては多くの自治体が補助金制度を準備しています。国や地方自治体としては、既存住宅の断熱性能を高めことでCO2削減やエネルギー消費の効率化を目指しているためです。
入居中にはなかなか実施が難しい断熱工事ですが、スケルトンベースでリノベーションする際に実施すれば、リフォームローン控除の対象となったり、工事代金自体が補助金の対象となることもあります。
これからマンションをリノベーションされる方は、外部と接する面だけでも「断熱工事」を検討されてみてはいかがでしょう?もっと詳しく知りたい方は、お気軽にはぴりの!にお問い合わせください。