福岡市が「住みたい街ランキング」で高い人気を誇るのは、都心とローカルのバランスがほどよくマッチしているからではないでしょうか。
今泉エリアは、その代表的な立地の一つかもしれません。ご存知の通り、天神から薬院へと向かう道筋は福岡市最大の都心部に隣接しながらも、落ち着いた雰囲気がある商業&生活圏となっています。
天神から薬院へと向かう途中には、こじんまりとした飲食店やステキなショップが散見されるだけでなく、マンションや戸建てなども数多く立地しています。
今回ご紹介するのは、まさしくそういうエリアに立つヴィンテージマンションです。
見たことがある方も多いと思いますが、通称インペックス通り沿いにある「日商岩井今泉マンション」です。1974年4月築ですので、御年まもなく50歳の物件です。それでも、福岡西方沖地震でも大きな被害がなかった物件として知られているだけでなく、現地を訪れると入居者から大事に使われていることを感じられるマンションです。
【日商岩井今泉マンション】
所在 : 福岡市中央区今泉2-1-28
階数 : 9階建
総戸数: 106戸
築年月: 1974年7月
事業主 : 日商岩井
設計: 長谷工コーポレーション
施工: 奥村組
大規模修繕工事も5年前に実施されたばかりで、外観や共用部もとてもキレイな状態です。その上、現時点でもかなりの修繕金が積み立てられているため、次回工事の不安もなさそうです。そもそも「解体して、売却する」としても、十分にニーズがある立地ですので、築古ながら資産性は大変高い物件と言えます。
とは言いつつも、工事前の宅内はやはり築50年の中古物件です。工事前はかなり古めかしい様子で、フルリノベが前提となる現場でした。
上記の状況で、物件価格は2,580万円で販売されていました。階数は4階でほぼ南向き、広さは78.75㎡。間取りとしては3LDKながらも、洋室が共用廊下側に1室、バルコニー側に和室2部屋という昭和時代の標準的レイアウトでした。
その現場を、これからの都心暮らしをイメージして2LDKへとリノベーション。もちろん、築年数を経ているため配管や配線もすべて交換し、リノベーション協議会が定めるR1品質での工事を実施しています。
【改装前】
【改装後】
不動産屋的な感覚では「3LDKの方が高く売れる」が常識ですが、都心での2人暮らし、または子どもが1人までのファミリーを意識したゆとりのレイアウトへとリノベーションしました。
ちなみに、天神まで徒歩圏内の新築マンションで、78㎡のサイズがあれば、販売価格が1億円程度でも不思議ではありません。今回のリノベーション費用は1,210万円ですので、物件費と併せて3,790万円で完成した「天神まで徒歩3分のマイホーム」となります。
実は、このお宅は一般的なビニールクロスではなく、パルプなど自然素材に由来した壁紙用フリースをリビング部分で使っています。また、巾木や玄関框、キッチン笠木などといった細かな部材にもこだわり、全体のテイストをシックで、落ち着いた空間を目指しました。
その上で、本宅の大きな特徴が、都心部とは思えないバルコニーからの「抜け感」です。
もちろん、南面の土地自体を所有しているのはこちらのマンションではありませんが、複数のオーナーが分割所有しているため、すぐにマンションなどが新築されることはなさそうです。
天神にも薬院にも徒歩で行ける立地にも関わらず、バルコニーからこれだけの「抜け感」を楽しめる物件は希少です。しかも物件費とリノベ費用を足しても、総予算は3,790万円。諸費用を含めても4,000万円で今泉に「オンリーワンのマイホーム」を入手できるのは、やっぱり中古+リノベの大きな魅力ですね。
※ 本宅は現在モデルルームとして内覧可能です。ご希望の方はイベント一覧、またはお問い合わせフォームよりご相談ください。