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【ワンストップで考える_51】キッチンの選び方

住宅設備の中で、話題の中心となることが多いのはやはりキッチンです。昭和の時代、キッチンは「台所」と呼ばれ、宅内で一番日当たりの悪い北側にレイアウトされていました。築古戸建の図面などを見ると、いまでもそうなっていますよね。家父長的な「役割分担」があった時代の名残かもしれません。

ところが、現在では「人目に触れにくいスペース」で料理をするニーズは、ほとんどなくなりました。新築マンションでも戸建でも、リビングとダイニング空間はほとんどで一体化しており、家の中心にキッチンが置かれる時代へと変化しました。

だからこそ、最近のキッチンは機能性だけでなく、デザイン性が重視されるようになったのかもしれません。


そんなキッチンを選定する際の、主なポイントは3つです。タイプとサイズ、そしてグレードです。

まずはタイプですが、I型壁付タイプがスタンダードな形です。背面壁の存在を前提としたシンプルな設計のため、本体代金も安く設定されています。その派生タイプとしてL型、コの字型などがありますが、もちろんサイズアップする分だけ価格も上昇します。

一方、どの壁面と接触していないのがアイランドタイプで、左右の側面どちらかが壁と接しているタイプがペニンシュラと言われます。さらに、その折衷タイプとなるニ型も最近は増加しているようです。

当社の施工でもっとも採用されているのは、やはりI型キッチンです。さらに、コストを抑えつつ対面スタイルを実現するために、I型キッチンの背面に腰壁を造作される方が多くおられます。この方法はコストに優れているだけでなく、実用性が高いのも特徴です。雑多になりやすいキッチン天板を腰壁で隠すことができるため、お掃除や片付けのストレスを軽減したい方からも支持を得ています。

一方、広いリビングのアイコンとなるキッチンを選ばれる方は、アイランドタイプを選択する場合が多いようです。アイランドキッチンはデザイン的に優れているものも多数ありますが、全方向に化粧パネルが必要なこともあり、価格もI型と比べて2倍以上になることも一般的です。

さらに、いつもキッチンの上を片付けておかないといけないので、収納が別途確保されていることが必要条件かもしれません。


このように、まずはタイプで分けられるのですが、次の選定ポイントはサイズです。マンションでは2.4m(業界では2400タイプと言います)、戸建では2.5m(2550タイプ)が標準とされていますが、ご家族の人数や料理へのこだわりによっておすすめのサイズは異なります。

余談ですが、一般的にキッチンの横幅は15cm単位で変更可能です。家庭用だと1.8m~3.0mの間が一般的で、15cm単位でサイズアップ(ダウン)可能です。意外と知られていませんが、天板の高さも80cm、85cm、90cmなどから選ぶこともできます。

ちなみに、標準的なキッチンの奥行きは65cmですが、中級品以上だと75cmや80cm、97cmなどを選ぶことも可能です。ただし、サイズについても標準品以外を選ぶとかなり価格がアップすることが多いようです。

ここまで、タイプとサイズの主な選択肢をご紹介しましたが、その上で(と言うよりも、むしろ)皆さん気になっているのが「グレード」ではないでしょうか。

例えばリクシルの場合、キッチンのグレードはシエラS、ノクト、リシェルという順にアップグレードします。クリナップだとラクエラ、ステディア、セントロです。もちろん、一番の違いはデザイン性ですが、収納の作り込みや面材、レールの質、掃除のしやすさ、選択できる外装の色、オプション選択の自由度など、高級品の方が確かに優れたデザイン&機能性を持っています。それでも日本車と同様に、工業製品としての使い勝手やコスパで言えば標準品でも正直十分です。

もちろん、ピンタレストやインスタなどで見た「おしゃれなキッチンを採用したい」という夢も大切にしていただきたいのですが、現実的には「予算」との兼ね合いも重要です。その二つのバランスを上手に取ることで、結果的に満足度の高いキッチンを選ぶことができるのではないでしょうか。

※ キッチン購入時のわかりにくい価格の仕組みについては、過去のブログ(ワンストップで考える_40/続・住宅設備の金額がわかりにくい理由)をご参照ください。

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